いやあ相変わらずの楽しさ!
面子は前回と同様、ただし今回は、前回GMだったとろろさんが新ジーク作って、代わりに前回エンディングで旅立ったジークのPLだったまちるださんが自作シナリオ「聖華憐宮アマランシア」を回してくださって。 なるほど、前回終わった後でまちるださんが「この面子ならアマランシア合う」って確信したのも納得ですよ。 今回も大いに笑い時に涙を堪えてほぼ常時悶え転がりながらのセッションでした。

キャラクターに関しては前回結構語ってたのを今見つけたので、まず最初にシナリオの描写大好きだったところに関して。
美しさ。
目に浮かぶ情景が、もうもう美しさしかないんですよ。私がもっと美術部とか入ってた系の絵描きだったら全部描き起こしたい位の。 というかセッション中全部セルをミドルフェイズ(でアルセット的に呼び方合ってるんだっけ)で移動するごとに描かれる描写全部目に浮かんだとこだけでもって鉛筆でウルトラ雑に描いてました。おかげでレコードシートのメモスペース足りなかった。
だってまず街に入るとこからやばいですよ。

白い外壁。
薄くなって辛うじて見える植物のレリーフ。
そこに開く門から見える、まるで歓迎するかのような真っ白な光。
その外壁のすぐ外を埋める灰の満ちたお堀。

やばいでしょう。私はやばいと思います。

中ももう綺麗。綺麗で、大好きで、もうなんかすごいとか、とてつもないとか、そういう形容詞じゃなくてやばいしか出てこないんですよ今。普段だったら「やばい」ほど色んな意味を含む言葉ないから避けるんですけど今日はその多義語性に頼らざるを得ない。やばい。
そして今回の一番の萌えポイントがシナリオに若干関わってきてしまうけど!!でも完全には触れないから言わせてほしい。
前回、逃げたい自分と戦って妹を探す旅に出たマーカスさん、今回の偽神の都市アマランシアの中で妹を見つける。

即ち今回のメインディッシュは兄妹愛!!!

これがですねー、前回アクアプラネタで積んだうちの子の業と物凄い符号するんですよ。いやこれ元々シナリオで積み込まれてた業ですが。 アクアプラネタのネタバレどこまでしたものか大分迷うレベルでは符号してましたよこれ。しないですが。
これ語れないと今回語れること大分制限されるな……?と気付いた顔になってますが語ります。まだ他にも語ることはあります。

まずはやっぱり今回の兄妹愛の中心だったマーカスさんからいきましょうね。
マーカス兄さん今回頑張ってたんですよ。前回同様ちゃらい兄ちゃん演出してたマーカス兄さんが、今回妹を見つけた瞬間に黙りこくる。これだけでまずお兄ちゃーん!ってなるんですよ。なぜ妹ちゃんと別れて行動してたかを考えるとそれだけでハッとせざるを得ない。ただ再会できた喜びに留められない。
しかし、しかし妹の方は諸事情で記憶を失ってるんですよ(まあ偽神の都市の中でなのでそういうことですが)。まるで何でもないただの旅人に接するようにお兄ちゃんに接する。 これだけで大分心痛いじゃないか。痛い。辛い。でもお兄ちゃん、自分が兄だとか、自分に見覚えないかとか言わないんですよ。 ただ元気か、幸せか。怖いこと何もないか。そんな風に聞くんですよ。勿論自分に所縁のある傷とか、どこで付いたか覚えてるか、みたいに聞いたりはするんですが。全部いつものナンパみたいな言い方で、聞くんですよ。 それに対する妹ちゃん(GM)の返しがまた悶える。
「……なんか、なんでだろ、『まぁた調子のいいこと言っちゃって』って、言いたくなる」
この!!絶妙な妹感!!!! はぁ~~~って目をこう両手で覆って天井向いてましたよね。妹ちゃんまじ妹ちゃん。

でもホントにマーカス兄さんがかっこいいのはこの後!!
詳しくはシナリオギミックなんで言えないんですが!!亜神と化したこの町の元フィラのところへ行く直前、マーカス兄さんがもう一回妹ちゃんのところへ会いに行くんですよ。 ここで妹ちゃんの過去の弱点を咄嗟に作りそれを生かした事をしてちょっとお薬飲んでもらったりしたんですわ。 このお薬飲んだ効果を受けて、ちょっと妹ちゃん咄嗟に半狂乱になって駆け出しちゃう訳です。そこでGMの提案で崖の方へ走っていってしまう妹ちゃんをスカウト能力で抱き止める。これだけでもう大分かっこいいのに、この上更に、半狂乱になった妹ちゃんを周りの子達に預ける時に、 何も言わずただ、昔ながらの「調子いいこと言う時の笑み」を浮かべて見せるわけですよ。それに対して妹ちゃんも、「何調子のいいこと言っちゃってんだか」って顔を返すんですよ。

はぁぁぁああああ兄妹!!!!!! 悶える。
それでもう、前回あんなにぶるってたマーカス兄さんが、勇気凛々で帰って来るんですよ、亜神のとこへ向かおうと、待ってた皆の所へ。 妹ちゃんが昔ながらの表情返してくれただけでそんな勇気凛々になって帰って来れるマーカス兄さんホントにもうお兄ちゃんすぎて、でもそのテンション続いてる内に早く行こうってのはいつも通りのマーカス兄さんで。 マーカス兄さん!!!いとおしい!!!!!
そんな訳で今回の私はホントにマーカス兄さん激推しなんですが、マーカス兄さんだけでは勿論ない。 お次はケプリさん行きましょうか。

ケプリさん前回もっと絡みたいとかって感想書いてるの見て真顔になりましたね。なぜなら今回もやっぱりもっと絡めたら良かったのでは?ってなってるので。 しかしPC同士が実際絡むようなテンションかと言われるとそうでもないので意外とこれでうちのマルティアとケプリさんの関係は安定してるのかも。
そして絡んでなくたってかっこいいことは書けるんですよ。書けるんです。 いやー今回何が良かったって、マーカス兄さんが偽神の都市の住民に身内がいるから、どうあがいたって祝福を授けてくれと言う外ないルートな訳で、対して、住民にはホントに、感情移入するところも無く、関係ないケプリさん。
元々スタンスはある意味真逆な二人。

片や、フィラと共に戦うことすら怖くてこれまで逃げてばかりだったのが、やっと決意を固めたばかりのジーク。
片や、フィラと共に下した決断を後悔して、もう祝福などさせるものかとフィラと共に歩む道を選んだジーク。

対比!!!! 萌えますよね。

そうやってる二人の内片方は、ここまで語ってきた通り例え記憶を失ってようとも妹を大事に思い、もう片方は、とある資料の中でこの街のフィラと共にあったジークがどんな道を選んだのかを一人見つけて、そっと誰にも見せずに閉じて、街の住民に「ここから変わりたいと思うか」と問う。 ここでこの、「このまま祝福を与えずに去ってもいいか(遠回し)」なんて聞くのがただ住民に何の感情も、本当に抱いていないわけでなくて、この祝福など与えさせるものかと前回から無言の強い主張をしていたこの人も揺れるのだと、感じられて。
でも最後にはやっぱり対比が明らかになる。よしかさんも言ってたけども。祝福を、マーカス兄さんはしてくれと勿論頼むわけですよ。マーカス兄さんらしくもなく片膝ついて、フィラを様付けで呼んだりして(尚30秒で土下座に転向)。そしてこの身この剣を貴女に捧げますと。
それに対してケプリさんは、すぐ隣で土下座モードに入ったマーカス兄さんとは対照的に少し離れたところにいて(これは戦闘終了時の配置の都合も含む)、ゆっくりと、訥々と語りながらフィラのもとまで歩いてくる。 彼もまた、剣を鞘ごと抜いて彼女の前に立てて、片膝をつく。 そして、彼が言うのはこうだ。
「あなたがその祝福を、少しでも後悔することがあれば、迷うことがあれば、俺は貴女を斬ります」
この!!対比!!!!!
すごいの。この。まちるださんはこうなるの分かっててシナリオぶつけたって言ってたけども。本当にこの対比は最高。

対比って物語を美しくするのに最高のスパイスだなってしみじみ感じますねこうして書いてると。 今回、二つの対比があったのですよ。
決して助けられなかった姉妹:祝福しさえすれば助けられる兄妹
フィラを必ず守ると誓ったジーク:フィラを必ず殺すと誓ったジーク
どっちの対比も最高に美味しい。

そしてここをじっと見つめていたのが、とろろさん演じる新ジーク、エゴさん。 お名前の通り、「自分のエゴで生きる」を目標に掲げてなんと珍しい世界征服を啓示とする、喋り方はゆるふわりとした20代後半お姉さん。 自分の仕えるべきフィラを探し、故に今回のわたしたちのフィラたるシオルちゃん(前回とろろさんが作って来たフィラですよ?)を見定める。今回動かしてるのはまちるださん。 お陰でまちるださんかなーり慎重にシオルちゃんのロールされてましたねw 正直フィラの中身交代って難しいと思うんですが、まちるださんがしっかり前回のシオルちゃんの雰囲気を色濃く残したままロールされてて、まちるださんならシオルちゃんのまま動かしてくれるって信頼があって、その信頼に答えられるまちるださんだからこのGM交代でも違和感なく過ごせたのだなと。
話がずれてしまったけれど、エゴさんまたこれがマーカス兄さんともケプリさんとも、前回のレルム姐さんとも違うかっこよさなんですわ。 ゆるふわりとした話し方で誤魔化されそうになるけれど、私達祝福を与えるか与えないかに惑う、元々シオルちゃんといたジーク達の様子を、じっと見ていて、 祝福そのものについて応とも否とも言わないんですよ。 あんなに議論して、男二人はある種物騒な事すら言ったりしていて、それでも何も、言わない。 ただ、シオルちゃんが祝福を与える時に言った、「神のような視点ではなく。人の心のまま、決めたい」と言った事に対して、 「それでもあなたのやっている事は神のような事だ。そしてそうでなければジークはジークであれない」と。 それは私達三人のジーク誰にも多分なかった視点で、それをさらっと産み出せるとろろさんまじすげぇ。 他にも要所要所で、場を進めるために何を知りたいかとかをかなりはっきり明示しながらロールしてくださっててすごい進行の助けられる系の関わりかたがすごいなぁと。プレイヤースキルとロールぢからが合わさって最強に見えるってやつだ。

してGC。 まずさっきも言ってたけども。他のGCからフィラを引き継いでその子を違和感なく動かせるぱわー。 PLが作るシーンの演出に対してすかさず「これやるともっとかっこいい!!もっと萌える!!」を提供できる瞬発力。 少々想定外の事があっても答えを出してくれる柔軟性。 すごいですよ。あまりにも強い。シナリオ作成者としての強みもそうじゃない部分もあまりにも強い。 そして何より妹ちゃんがまじで妹ちゃんすぎてもう本当に可愛かった。クラッカー兄妹尊い。後で一人っ子だって聞いて「まじか……」ってなってましたもの。

全体的に今日は尊さとかで転がりながらかっこよさに殴られて悶え死んでました。アルセットフェイズ入る前に既に声が荒れ始めてたのすごくないです?
そんな訳で今日はすごく!すごく!楽しいセッションでした!!!

こぼれ話その一: マルティアに言わせようか迷って言わなかった台詞 「私、ひどいお姉ちゃんかな……自分の妹との思い出は救おうとしなかったのに」

こぼれ話その二: 帰りの晩御飯、とろろさんは電車の安全が不安だったためお先に解散。 「ここにパソコン立ててとろろさんとスカイプしながら喋りたいな!!」 「「「それ~!」」」

こぼれ話その三: シオルちゃんが「皆共犯、だよ」と言ってくれたあの罪。 マーカスさんが「一人の女の子に命を削らせてしまった罪」 であり、 ケプリさんが「また自分のフィラをトートに近づくことを許してしまった罪」 だとするなら(罪状は独断)、 マルティアは「自分の妹と同じ女の子の命の四分の一と自分のエゴを天秤にかけて後者をとった罪」 かなと。シオルちゃんだって自分の妹と同じフィラだから重ねてシオルちゃんを絶対に命削らせない方に流れる可能性もあったのに、マーカスさんのお兄ちゃんが妹を思う気持ちの方に生々しい共感が強かった。 この意味でもこぼれ話その一の台詞は言おうかどうか迷ったなど。


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